2008年10月29日水曜日

食品を捨てる


 防虫剤成分が食品から検出されたという発表と報道は冷静さが欲しい。検出された(定性分析)ということでの危険性の警告はそうだとしても、どのくらい検出されたのかの定量分析の結果も観なければならなかった。マスコミは電話取材だけで強引に「事件・事故、隠していたということ」に持っていこうという姿勢さえ見られるところもある。生命や健康に関わる危険を察知し、この危険性を回避するべくあらゆる努力をするのは供給する側の当然の責任だが、紙一重とはいえ異常だ。供給する側も自己防衛に走って「回収」をする。いったい何十万個の食品が処分されるのだろう。

 お客様相談室係や苦情承り係の世界では、「防虫剤」の“移り香”はある意味「日常茶飯事」である。匂いを吸収しやすい性質があるからだろうが、とくにお米に多い。お米は積み上げたりするので破袋を防ぐために空気穴が空けてある。最近の米袋は空気穴に代えて通気性のよいものに替えてあったりしている。いずれも袋の中の空気を逃がして袋がパンクするのを避けるため。したがって、なおさら移り香を受けやすい商品だからやっかいだ。注意をするのは当然だ。

 もはや我々の祖先のように原野や山林で毒蛇や毒きのこであるかないかを試すわけではない。快適な暮らしをもたらす人工的な物質は、使い方を間違えば危険を我が身に及ぼすということを学習してきた。ときには善からぬ行為をする者もいるのではないかという恐怖に怯えている。虫が入っていたり、くっついていたりする苦情も相変わらず多い。一方で殺虫や防虫をやりながらそれが自らの食品に影響するという矛盾に満ちた中で生きていることに気付く。

1 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

こんばんは♪
私も、いつも思います。
報道は情報を正確に冷静にながしてほしいって。
だって本来は私たちの判断基準なんですもの。
私たち消費者も賢くならないといけないのは確かだけれど、賢くなるような報道をしてほしいものです。
久し振りのコメント♪
あれ~私のこと覚えていらっしゃるかしら?