2008年9月18日木曜日

楠田浩之さん逝く


 木下恵介監督が亡くなったのは、暮れも暮れ12月30日だったのでよく覚えている。98年のことだった。巨匠だったのに年末年始だったので俄かには追悼番組は組まれなかったように覚えている。とはいえ、深夜のNHKで彼の作品が連夜放映された。お正月の真夜中、あらためて「二十四の瞳」に目を腫らしたものだった。若くて希望があること、貧乏で悲しいこと、戦争に翻弄されたこと、仲間がいること、月日は経つこと、ただただ素直に描かれていた。

 その撮影監督であった楠田浩之(ひろし)さんが9月13日にお亡くなりになっていたことを知った。「喜びも悲しみも幾歳月」など当時(1957年)の日本の片隅(灯台守)のきれいな映像を残した。92歳。合掌。

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