2008年5月9日金曜日

音を上げないで  


社長(大将)はワンマン。ロマンチスト(妄想家)。
だが面倒なことには出てこない。

産地食品加工もはじめた集荷問屋の
なんでもこなさなければならない女子事務員さんに宛てたメール

列島の農業の衰退は目を覆うべきものがあります。

昨年来の米価は農民に米をつくるなといわんばかりです。
農業の担い手がなく後継者がいない。若い夫婦が仮に農家を継いでも将来子どもを大学に行かせるような収入は見込めないのが一般的な現状です。

こころある人たちは「食」の危機と呼んでいます。
ひとつは、この列島から農業を営む人がいなくなるという危機。
自給率向上を言うどころではない、深刻な危機を孕んでいます。
もうひとつは、生産と切り離された食の消費は、食べ方がわからない、調理を知らない、季節をしらない、無駄に廃棄する、などなどの現象を生んでいます。食文化崩壊の危機です。

柑橘類も本来、この列島で自給以上のことができたのですが、ご承知のとおり輸入自由化され、産地は衰退しました。

この列島での稀少な柑橘の適作地のひとつとして貴社周辺での産地が形成され、農民とともに貴社は産地加工に奮闘されています。たいへん有意義な事業のひとつです。流通の端くれに長く従事するものとして、お取引きできるのはたいへんありがたく存じています。とはいえ、食品工場は食品工場でなければなりません。品質を保証することに関しては規模の大小、設備の有無などを問題にしてはいられません。もし不足することがあればひとの力を借りればよいではありませんか。

貴社は大手食品Q社とも取引があったように覚えていますし、納品業者の瓶屋さん、キャップ屋さんもあるし、機械屋さん、装置屋さんなど日本の名だたる製造業とお付き合いがあるはずです。貴社の製品の品質を保証するために、諸課題の根っこに突っ込んでいけば切り拓けます。このことが必要です、その場しのぎを望んでいるのではありません。
起業(企業ではありません)とはそういうものです。大企業もみな初めは町工場から出発しました。
私どもの問い合わせは、貴社製品の品質保証進歩のための“はずみ”となれば幸いです。
聞いてみてお取引先が答えてくれないなら、道理を尽くし、人格で対話をされることです。

この列島の危機を背負い、地域にあって踏ん張っているのが貴社であり貴職です。
どうか誇りと使命感をもち、いまいちど奮闘してください。

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