2009年7月31日金曜日

選挙目前 !集会


 何度検索しても出てこないはずだ。御茶ノ水に行くのにどうしてもJR御茶ノ水駅に誘導される。千代田線は新御茶ノ水駅だった。それで地下鉄に駆け込んだ。表参道で乗り換えればよい。こんな話をすればあまり東京さ出て来たことのない妻殿は目を星にする。

 7月も今日で終わりだ。陽が照らなかったなぁ。日が当たらぬオレの人生だとかなんとかまたつまらぬことをつぶやく。薬剤禍、食中り、くたばり損ねた。昨年もブログの様子では夏バテしている。でも、社会に目覚めた!とばかりに湯浅誠氏のおっかけをしている、「ミナミハルオでございます」とばかりに出てきたら、キャーと言いかねない、…などとハマタヌ氏は思っているかもしれない。実はその通りだ。

 今日は『選挙目前!!集会「私たちが望むこと」』だった。

 反-貧困ネットワークは07年7月に創立されている。今日の集会が「反貧困全国キャンペーン2009スタート企画」なのだそうだ。定員300名の総評会館の会場にぎっしりと350名が押しかけた。熱気!ひとことで言えばこういうことだった。若者が比較的多く来ていて希望がつながる。
 1)若年・奨学金、2)母子(生保)・DV、3)障害、4)年金・医療(後期高齢者)、5)医療、6)労働・職業訓練、居住・ホームレスなど、7)日系人、外国人労働者、8)官製ワーキングプア、9)中小企業、の各分野の当事者、支援者のひとたちが、つぎからつぎと発言、提言、報告、をした。そしてかけつけた各政党の人たちがその合間にあいさつと報告をした。夜の7時から9時までだったのでひとりひとりの時間は短かかったが、ここまで広く深刻な事態が進んでいるかと思い知る。

 昨年10月以来22万9千人が仕事を失い、その6割が派遣労働者。自殺者は3万2千人を越えているが、そのうちの経済生活苦によるものが7千人を越える。炊き出しに並ぶ人は昨年の2、3倍だという。07年の参議院の選挙の前に「貧困問題に取り組まない政治家はいらない」とアピールした。今回は8月6日までに各政党に反-貧困の要求16項目と政策17項目を届ける。

 お隣に座っていた人はどこかで見た御婦人だなと思っていたら、郡山のパナソニックの偽装派遣を告発して裁判で闘っている佐藤昌子さんだった。春の反-貧困フェスティバルで報告を聞いていた。

 帰りは丸の内線御茶ノ水駅から乗ろうとして、左に曲がるところを間違え30分近く道に迷った。東京は不案内だ。

「集会宣言文」

 総選挙が一ヵ月後に迫っています。問われているのは「どの政党の誰がふさわしいか」だけではありません。私たちが、どのような政府、どのような「国の形」を求めるのかが問われています。

 以前から進行していた生活の不安定化に昨年秋以降の大不況が拍車をかける形で、日本社会の貧困化が止まりません。生活相談・労働相談・自殺防止相談の各種窓口はどこもパンク状態で電話もつながらず、ホームレス状態にある人たち向けの炊き出しに並ぶ人々は昨年の2倍から3倍に急増しています。年末年始の派遣村以降も、「雇用壊滅」とも言われるさらなる雇用環境の悪化や雇用保険切れなどの影響で、事態はますます深刻化しています。
 しかしながら、「第二のセーフティネット」は依然として始まらず、労働者派遣法の抜本的改正も果たされませんでした。生活の成り立たなくなった人たちの多くが放置されている状況は、依然として何も改善されていません。そして、この現状の改善を政治に反映させたくても、少なからぬ人たちが投票によって意思表示する機会を奪われている状態です。

 私たちは何年も前から、貧困化する日本社会の状況を憂い、「人間らしい生活と労働の保障」を求め、そして「貧困問題に取り組まない政治家はいらない」と訴えてきました。今、それを改めて、より一層強調する必要を感じています。
 貧困問題に関心を寄せる私たちは、すべての候補者に国としてただちに貧困率を測定し、貧困率の削減目標を立てるよう求めます。そして、次期首相が国会の施政方針演説で、日本国政府としてその実行を宣言することを求めます。
国の経済力は経済成長率で表されてきました。国の健全さを表す指標は何でしょうか?
90年代以降、経済成長を遂げれば人々の生活も豊かになり、貧困も解消していく、という相関関係は崩れました。経済成長率と貧困率は独立の変数として見る必要があります。経済成長を遂げても、貧困が増えるのであれば、「何のための経済成長か」と問われる必要があります。二つの指標が政策評価指標として十全に機能して初めて、一人一人の健全な生活を基礎にした成長、「安心」と「活力」を両立できる社会と言うことができるのです。
私たちは、貧困の少ない社会、貧困を減らしていくプロセスにこそ、国の健全さを見出します。貧困の多い国は病んでいます。貧困があるのに、それを直視できない政府はもっと病んでいます。
 OECDは、日本の8人に1人が貧困状態にあると指摘しました。子どもの貧困率は7人に1人、一人親世帯では3人に2人に達します。相対的貧困状態にあると言われるこれらの人々の多くは、服を着て靴を履いています。一日三食ではないかもしれないが、ご飯も食べているでしょう。それを見て「まだ余裕がある」と言う人がいるかもしれません。しかし、私たちが築いてきた社会は、そんな情けないものだったのでしょうか。政府から「まだまだ絞れる」と言われる社会が、私たちの社会なのでしょうか。私たちが求めているのは、誰もが人間らしく暮らせる社会、そしてそれを可能にする政府です。
 政府は1965年以来、貧困率の測定を行っていません。つまり私たちが求めているのは、貧困問題に関する半世紀ぶりの政策転換です。すでに複数の官民による信頼できる試算がなされており、貧困率の公認は、貧困問題を直視し、それに立ち向かおうとする政権の「意思」の問題となっています。貧困問題を解決する「意思」を欠く政府に、私たちは私たちの生活を任せることができない。
貧困と向き合う政治的な意思、それを可能にする選挙結果を、私たちは「反貧困キャンペーン2009」に参加する全国各地の人々とともに、求めます。

 以上、宣言します。
                2009年7月31日集会参加者一同

 私も拍手でこれに賛同した。満場の拍手で承認された。
暮らしと生活が成り立たなければならない、格差という差別が克服されなければならない。

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