2010年4月22日木曜日

生きる道


アジア社会を考えるとき、日米軍事同盟の道では解決がつかない。

果てしない資本主義の欲望の道であり、激しい浪費そして私たちの生きていくべき環境と心の破壊である、と考えるようになってきた。
民主主義や自由主義はアメリカやましてブッシュさんのような人たちに押し付けられるものではない。

これを前提とする有象無象のいかなる新党が出てこようと、沈む船から逃げ出す鼠のようなだけで、方向は事大(大きなアメリカ、資本主義の枠組み)への依存、意思の画一化、社会の一元化、生き方のマニュアル化の世界へ導くものだ。強いものへ従えと。

決してついては行かない。
「人間もまた自然の一部である」ただこれだけの真実。

『人は愛するに足り、真心は信ずるに足る アフガンとの約束』(岩波書店 2010年2月刊)を読み終わる。澤地久枝さんが中村哲さんとの対談で聞きだすという形をとった著書。知らなかったのはあなただけよと言われる。

中村さんの「人の役に立つ人間」であることへのゆるがぬ意志(澤地)。アフガンの庶民は家族が仲良く、自分の故郷で暮らせること、一緒におれること、三度のご飯に事欠かないこと、これ以上の望みをもつ人はごく稀ですよ(中村)。
貧しい者、病める者に生きていく具体的な答をもたらそうと(中村さんの)医療活動は井戸掘りへ、さらに水路建設へと、現実に対応しながら変化し、しかしゆるがずにきた(澤地)。
「アフガンには、アジア世界の抱える凡ての矛盾と苦悩がある」と。

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