2010年1月18日月曜日

伊波洋一市長の熱弁


 パワーポイントが用意されていて、市長以下三名の方が前方に並んでいらっしゃったので、分担してあるいは担当の職員の方が説明されるのかと思っておりましたら、伊波洋一市長さん自らの一時間半に及ぶ熱心な説明を伺いました。質疑にも丁寧に応答してくださいました。最後に「実はこんなことより跡地利用のプランについて語りたかったのです、平和な街づくりをよろしく」とも、まだ語り足りなさそうでした。

 3時の予定が急に臨時市議会が入ったとのことで、約1時間遅れて私たちとの会見が始まりました。超多忙が見て取れたのですが、実に丁寧に誠実に応対していただいたと思います。現地に訪れ、首長の対応といえば私の経験では実に儀礼的なことが多かったものです。その誠意がこころにしみ、来た甲斐があったと感じました。基地問題に真摯に取り組み解決してみせるという信念と使命が満ち溢れていました。体力もいるだろうなとも思ったりもしました。

 沖縄県宜野湾市の嘉数高台(かかずたかだい)は日本軍司令部の防衛線として沖縄戦の激戦地になったところです。そしてここからは、宜野湾市が一望でき、その市街のど真ん中に米軍の普天間基地がみてとれるところです。

 普天間基地を抱える市の市長としてもっとも腐心していることが2つ。現状の基地の危険性をいかになくしていくか。そして返還をどう実現していくかということ。このために精力的に情報の収集をし、分析をし、あらゆる方面に訴えてきた。

 米軍普天間基地は国内法に照らし合わせても飛行場ではない「飛行場」。米国の基準に照らし合わせても要件を満たしておらず「危険そのものの代物」。基地の廃止・撤去しかない、もうこれは自明の理。それが13年も待たされている(放置されている)。「宜野湾市民にとってはたまったものではありません」と。

 当事者の米軍の資料を分析すれば普天間の海兵隊がグアム(ハワイを含む)へ移転するのは、米軍再編上は既定方針だという。それなのに代替施設をつくるという日米合意だけが存続して、いかにも代替施設がつくられなければ日米の関係が壊れるかのように言われている。米軍施設があっていいことは何もない。米軍はグアムへ移すと言っているのに、また新たな基地をつくる意味がないと。考えさせられました。

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