2009年9月25日金曜日

安全と信頼


JALに一番欲しいのは「安全」だと思った、そう信頼だ。
ずっと以前に再建策を打ち出したときのことだ。ファーストクラスの追加充実ではないだろうと。

交通事故より確立は低いと言われる。現金なもので客離れがおきて空いているから逆に乗るのに便利で利用することが多くなった。パックツアーにしてもダンピング率が高いようにも考える。

『沈まぬ太陽』(原作山崎豊子さん)の映画がいよいよ10月に封切られる。モデルの小倉寛太郎さんとは少しイメージが違う。かんらとお笑いになるあっけらかんとしたお人の印象があった、どこに小説のようなエネルギーがあったのだろうかと思える感じだった。結局はアフリカが好きで入り浸りだったようだが、風が通り過ぎるように早くにお亡くなりになった(02年)。岩波ブックレットにサインをいただいたのが昨日のようだ。

いずれにしても、半官半民、国策会社を当時の政権党やそれにおもねる面々および郎党が、子会社やトンネル会社、関連会社をつくって好き放題さんざん食い物にしていたことに不振の源流がある。モノ言う良識を排除閉じ込めてしまった巨大組織だった。「労働組合」さえも。小説『沈まぬ太陽』はそれをモチーフにしていると理解している。

体質はあとになって“不祥事”として会社に大きな穴をあけ、且つ信頼を損なう、それはまた手抜きとなって一番恐い安全に跳ね返る、その構図がみてとれた。JALに乗るのは「危ない」と。客離れだ。

西松遥社長は自らの年収を07年度に960万円にし、都営バスで通勤、社員食堂で並んで食事をとるなど率先垂範の様が賞賛を浴びた(08年12月byCNN)。

万策尽きたのか1000億円の資金繰りに窮してSOS状態だ。6,800人のリストラを行うという。いよいよ生首が切られる。

元はと言えば国民の財産が身売り同然の事態だ。

本業の基本に立ち返ることしかない。安全第一、信頼回復、心地よく正確に人とモノを運ぶことだろう。JALに一番欲しいのは「安全」だと思っている。

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