2009年8月31日月曜日

総選挙が終わった


 今回の総選挙で国民新党は「ぶれない」をスローガンにして頑張ったが、5議席を3議席に減らしてしまった。代表と幹事長が落選してしまった。私の故郷の選挙区で当選した松下忠洋さんはその数少ない国民新党の所属だ。もともと自民党の人で郵政民営化に反対票を投じて刺客を送られ前回落選、今回当選復活した。兄の親友である。田舎の人だったので、町中(まちなか)にあった我が家によく泊まりにきたそうだ。母がしっかりしていて存命であったら喜んだことだろう。

 共産・社民はくしくも現有議席を確保したというか、現有議席に終わった。それぞれ9と7で足せば16議席。10議席減らした公明の21にも満たない。

 総選挙は一週間前のマスコミの調査の通り民主党の圧勝に終わった。良きにつけ悪しきにつけ大きなうねりとなって変化が起こるであろうことが考えられる。血も涙もない自公政治を止めてくれ~という悲鳴のような国民の多数の要求の受け皿になった。自公のめちゃくちゃな政治、格差政治、無能無責任の世襲バカ殿政治からの解放感が大多数にあると思う。

 さて、参議院でも民主党は第一党ではあるが、一党だけでは過半数に足りない。民主党はそれもにらんで、衆議院で絶対多数を握ったが連立政権を組む。さて、どうなるのだろう。組み合わせによっては自公のように、3分の2条項も使うことができる。蝙蝠(こうもり)のような政党もすりよる可能性もあるし、場合によっては大連立ですらありうる。今のところ社民・国民新党との連立を組むらしい。

 民主党には経団連の成績簿への追従、小泉改革顔負けの新自由主義的主張、あの安倍晋三さんも喜ぶ「愛国心」教育論・核武装論などの危険な側面ももちあわせる。松下政経塾出身者などの計算高く口のうまい議員に多い。

 圧倒的多数を得た民主党に対して社民がどうブレーキ役になりきれるのか。社民の福島党首のインタビューへの受け答えはいつもわかりやすく市民・勤労者の立場に立った発言だ。しかし、国会でその主張の通りに法案に対処しているかといえば「ん?」がある。

 「郵政」=自民といい、「政権交代」=民主といい、国民は「勝ち馬」にのみ乗ろうとする行動パターンをとったように見える。まるで「横並び」的な傾向が強いようだ。もちろん小選挙区制度という白か黒かという選挙制度の欠陥のせいもあるが、どうもそれだけではない。

 人々の要求の受け皿がうまく操作されているように思えてならない。どちらに転んでも、この社会で「楽をしている一握りの層」にとっては都合がいい選択だ。それに庶民が右往左往させられているように感じる。

 本当の「受け皿」をつくるべきではないか。
 今回の選挙の討論を聞いていても主張の大筋において共通しているのは、共産・社民だ。つまり、違いは小さい。共産は絶対きらいだの、社民の前身の社会は裏切ったの、どうのこうのはある。しかし、間違いなく両党は勤労者・市民層を代弁する主張をもっている。平和にたいする態度も明快だ。過去の経過、体質がどうのこうのとの相互の批判はあると思うが、それをなんとか共産・社民でブロックをつくることはできないだろうか。そうすると社会主義へ向かうのかとかまた出てくると思うが、その前の段階だ。国会の議席上は小政党同士だから大連立とは言いにくいが、ブロックを組むべきだと考える。

 連立に入っても、現実問題に直面したとき社民は民主に押し切られる可能性が高い、場合によっては捨てられるだろう。暴走へのブレーキ役になれるだろうか。もちろんその期待はある。

 来年は参議院選挙だ。

 共産・社民が個々で奮闘しても、また何か、ぽっと出の「風」に吹かれてせいぜい現状維持がせいいっぱいなのではないか。

 共産・社民でブロックをつくり、なにがしかの「輪のひろがり」をつくれば、国民の要求の「受け皿」になると考える。

 それは非現実的なことなのだろうか。夢物語なのだろうか。それとも「社共の夢よ、もう一度」の悪夢なのだろうか。

2 件のコメント:

ハマタヌ さんのコメント...

お言葉ですが、村山政権以降というより、細川連立政権以降、社共共闘など永遠にありえませんよ。彼ら社会党や社民党ははっきり言って、政界のクズです。

昔の都営住宅に住んで、地域の貧乏人のために尽力したような活動家は、今はもうひとりとして社民党に残っていません。労働組合も似たようなものじゃないのでしょうか。
なんせ元社会新報の記者だった友達のオジィちゃんが、そう言うのですから間違いない。

今はわけのわからないフェミニストのおばさんだけです。骨の髄までくさりきった党です。

おまけに、社会党譲りの権力志向だけは遺伝しているのですから始末に悪い。今の福島氏の薄気味の悪いはしゃぎぶりはなんなのです。黒い鳩や金権小沢がコケたら手のひらを返すんでしょうが。まったく村山政権をなにも総括していない。

共産党は名誉ある野党であることで国民に信頼を得ているのであって、なまじ権力に接近するとロクなことはありません。

いいのです、共産党は万年野党で。だから青っぽい正論を吐けるのではないでしょうか。共産党の政策に財源を聞いてくる人とはいないでしょうし、かくあれかしという鋭い追及に期待して、今回ひさしぶりに比例は共産党に入れました。選挙区はいないのでバッテンを書くしかなったですが。

長文投稿、もうしわけありません。昨夜、おいしくいただかせていただきました。感謝!

余情 半 さんのコメント...

 もし日の丸共産党、またも変身社民党があるとしたら御免蒙りたいと考えています。でも、素直なサヨクがあるとしたら、横に並んで手をとり、それぞれの主張を唱えて街頭を歩んでみたいと考えています。
 今そのときではないのでしょうか。若々しさと、知恵と勇気が必要であり、健やかに野太く進む秋(とき)ではないのでしょうか。サヨク・ブロックです。まじめに働く人々の拠りどころ、報われる人々の繋がり。