2009年10月23日金曜日

反映


 人は急ぐ。無理をして踏み切りで交錯し、ときに接触する。
人身事故の起こらぬ日が少ない。運転士は飛び込む人と目があったとき、その「目」が忘れられず発狂しそうになるらしい(映画「京義線」07年5月)。

 複々線化、相互乗り入れ、路線拡大・延長によって便利になって体系化し混雑が緩和した。もうすぐ秩父の奥から横浜の先まで私鉄と地下鉄で繋がろうとしている。しかしながら、この首都圏の都市交通が「貧困」の拡大とともに機能が低下しているのを日々の通勤で感じている。よく考えてみると、ほぼ毎日、事故や遅延あるいは不通の合間隙間を縫って、目的地に到達している自分に気付くはずだ。そうして「人身事故」「踏切事故」「接触事故」「信号機の故障」様々な不具合に苛立ちこそすれ、人やモノに何が起きているのかほとんど無感覚になってきているのではないかと考える。人が死に傷つき、モノが劣化していることを。そういった現象をみれば、まるでこの社会は「戦争状態」だ。
 金曜日のNHK「行列48時間」を観て少し頭を慰める、おもろい。

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