2009年10月17日土曜日

反貧困世直し大集会2009


 反貧困の行事は時間どおり始まる。時間どおり人々が集まるわけではない。早めに来てステージのまん前に陣取り、いつの間にか周りを取り囲むように人々が集まってきていた。最後の行事の「ひんきー」人文字&スタンドアップ(今日は世界の反貧困デー)で、音頭を取る湯浅誠さんの発表によれば700人のひとが集まったそうだ。

 加藤登紀子さんは張り切って4曲披露した。湯浅さんによればお願いしたら、ゲスト出演を快く引き受けていただいたそうだ。「♪百万本のバラ」、ラトビアの作曲家が68年に作ったそうだ。ラトビアは小さな国、GDP生産が高くない国だ。とても豊かな国「日本」世界中にお金をふりまいている国。だが米国とならんで貧困のパーセントが高い国。何かおかしくないか、ふと思ったそうだ。お金で獲得できる社会ではなくて、自分の手と足を使ってできる社会に、と。リリースした「♪1968」、「♪ヒーロー」、「♪シーズ・イン・ザ・フィールド」、トラックのステージからおりてきて、みなのいる広場で歌う。バックコーラスはワールド・ソウル・コーラス東京。

 反貧困の行事ではできるだけ多くの人の発言をさせる。限られた時間だから発言時間はいつも短い。母子加算・派遣法・障害者自立支援法・後期高齢者医療制度での各分野からの当事者発言、とくに障害者への支援・介助の施策は「生きる」ことに手を差し伸べてほしいという深刻な内容で、この社会に何の制度もない、その上に「障害者自立支援法」は障害をもつ人たちを苦しめてきた。他の制度もそうだ。

 各政党の政治家も駆けつけた、またメッセージが寄せられた(自民、公明、国民新党、新党大地の個人議員)。民主党の山井和則厚生労働大臣政務官、社民党の保坂展人副幹事長(前衆議院議員、落ちたんだ)、共産党の笠井亮参議院議員さんたちがそれぞれ挨拶を述べた。党派を超えて日本と世界から貧困をなくそう、と。

 すごいぞ!全国に反貧困ネットワークが18もできていたらしい。山口、ぎふ、京都、えひめ、大阪、埼玉、北海道、広島から代表が駆けつけ、ステージにならび報告と挨拶をした。広島からの発言者は自身が派遣労働者を経験して、派遣切り使い捨てをもうやめさせようと訴える。だが現実には増え続けている、雇用は悪化の一途だと、宇都宮健児代表の開会挨拶にもあったとおりだ。いずれの地でも弁護士のみなさんが奮闘していることが窺える。自由法曹団の地道な活動も私には思い起こされる。

 貧困削減目標を作成しようという呼びかけ、実は世界には2015年までに貧困を半減させようという「ミレニアム開発目標」があるらしい。ところが、日本には戦略目標がない。新政権は貧困率測定を約束した、あれほど前の政権がサボってきたことだ。民主党の山井(やまのい)さんは「貧困問題に真正面から取り組む」と挨拶で述べた。主催者側からの呼びかけは、貧困がひろがっているこれをどう減らすか、順々に減らしていく、声を挙げていこう、と。

 冒頭に出演したのは「タンガナジェル」というセネガルの音楽と踊りを披露したグループ。タンガナジェルとはVery Hot!という意味。
 集会宣言、これはもう今の日本の状況下の人権宣言に等しいと考えた。反貧困ネットワークから湯浅さんを国家戦略室の非常勤の「政策参与」に送り出す、当事者の声を聴きながら反映させる。いいことは頑張れ、前の政権にはまったくできなかったことだ。「ちゃんとやるよね?!新政権」ダ。

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