2010年9月4日土曜日

もう帰ろうよ


 疲れたと言える相手がいて心丈夫だ。でも、頻繁に口にするので「はいはい、はい」と言う風に相手にされる。フンとに疲れているんだと訴えれば、ゆっくり休んでとも言われる。が、時には好きな映画観てブログ入れて好きな時に寝たらどうかとも言われる。敵もさるものだ。いや、こいつは猿に等しい。

 もう辞めたいとこぼせる相手がいる。「何を言ってるの、生活どうなるのよ」と切り替えされていたらホントに辞めていたかもしれないが、「そうしたら」と言われ続けてきたので、むしろこちらこそ暮らしのことが気にかかってぐっと言葉を飲み込んできた。今ではもっとリアルに「ほんとにそうしたら」と、目を覗き込んでそう言われる。

 言いたくなかったようだが、親戚の子の告白を聞いた。堰を切ったように話の内容はただ羅列で相談になっていない。聞けば、夫によるDVもあるようだし、心も通っていないみたいだ。子ども達二人の夕食までの世話をして、夫が勤めから帰ってくるころには部屋に閉じこもるか、実家に帰っているそうだ。そういう生活を数年続けているらしい。別れる気は双方にある、それでも踏ん切りがつかない。経済的事情かと問えばそれも不安だが、子どもが学校を出るまではと言う。ただ、その内容はいい学校(私立の中高)に出したい、子ども達もそう育てられてその気になっているという価値観だ。困ったな、言えば説教になるし押し付けになる。そんな価値観捨ててしまえと。破綻している、典型的な仮面家族、そういう人たちをいくらでも見て相談にのってきたとつれあいは言う。

私はこのつれあいによって「克服」されてきたので「今」がある。
“かあちゃん、もう帰ろうよ”ッポン。

 *松鶴家千代若・千代菊(しょかくや ちよわか・ちよきく)さん。

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