2011年6月19日日曜日

凡人としての幸福と平穏

 ふるさとの父親があの折り畳み傘を使ってくれているだろうかと言っていた。つれあいが昨年の父の日に贈ったものだ。そして、それが最後になった。

 粋な柄のダウンボタンシャツと涼しげな帽子を送って寄越した。御礼の写メールを息子夫婦に送るとすぐ家電(いえでん)に電話がかかってきて、着用姿が大受けでスーパークールビズなのだから職場に来て行けという。こちらは、せめて来月の佐渡行きぐらいにはいいかなと思っていたのだけれども。
 下の子からはかんぴょう麺でできた中華そばと冷やし中華のセットが送ってきた。この息子は毎度、地場産のものをテーマにして送ってくれて、まるで下野に生まれ育ったようであるとこれも写メールで御礼を返した。すると、なんだか南国のノリですねと返してきた。
 近くに住む息子夫婦からは、ニット帽をいただく。こころはユルブリンナーのつもりでいても、スタジオの総鏡でみる姿は波平さんだ。それでいいのだけれども、ちと若者のするあのニット帽というものをして格好をつけてみたいとかねて所望していた。それでなくとも帽子に関しては試行錯誤、ごまんとあってちと、贅沢が過ぎるのだが。

 これから、その息子夫婦のアパートを訪ねて焼肉を食べる。孫はつかまり立ちをしてはパチパチをするのがご機嫌らしい。この人間社会にとって歴史的に深刻な年に、ささやかな幸せのなかで平穏そうな日曜日を過ごしている。

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