2011年10月25日火曜日

義兄のお土産

 訪ねてきた義兄からお土産をいただいた。「笹かま」だ。重い宅急便だったので、なにか他の荷物でも入っているのかと思ったら、支援をしてくれたのでうちの子どもへもそれぞれ渡してほしいという人数分だった。「東北人はこういうことに義理堅い(司馬遼太郎風表現)」。

 南町の蒲鉾屋さんがようやく製造を再開した、その最初の製造品だという。他の蒲鉾屋さんはまだ再開しておらず気仙沼では最初の復旧品だからという特別の思いがある。義兄の上京にまるで合わせるかのように、お土産には意味のある最適品になった。

 気仙沼の南町は旧市街の一の繁華街で飲食店も多い。津波の被害がもっとも甚大だったところのひとつだ。先日のNHKでも報道されていたが、復興への意欲は大きい。それに比べて、隣の我が町は「ないね、そういうこと」と義兄はいう。

 甥っ子はビールなんて飲んだことはない、いつも発泡酒だという。うちの息子もそうだよ、あたりまえだと言って返す。金色をした缶のヱビスビールをふるまいながらみなで、わさび醤油でその笹かまを味わったのは土曜日のことだ。そして、みなが来てみなが去っていった。


 次の土曜日に都内で、シャンソン歌手の湯川あきさんがチャリティーコンサートを開いてくださる。つれあい繋がりで、収益金は気仙沼支援に寄せるという話を紹介してチラシをみせた。忘れられていないんだね、「そういう話が一番励みになるの」と義兄は言っていた。

2 件のコメント:

増田・大仏・レア さんのコメント...

そうそう、ご案内頂いていたのですが、秋の歌は聴く事がができない野暮用ができました。

余情 半 さんのコメント...

気にかけていただいていてありがとうございます。お陰様で予約は満席になりました。当日は裏方でお手伝いすることになっています。