2010年9月6日月曜日
さんまの憂い
かば焼き缶と同じ形態で「サンマの塩焼缶」なるものが発売されてそこそこ好評であるようなことを、いつか隣の人が読んでいる夕刊紙を覗き見て知った。なるほどと。
冷凍食品とは簡単便利を信条とし、今どきの人の食生活ではもう切り離せない。もはや電子レンジは調理器具の主流である。レンジアップしてもそれなりにうまい冷凍食品の「サンマの塩焼き」製品が出てきても不思議ではないなと連想した次第。
さて、5年も前のことだが、7月に北海道の野付や根室でサンマの刺身をご馳走になった。まだ魚体は小さくサヨリみたいなサンマだったが、脂がのっていて驚いた。初めて食べておいしかったが、内心、何も7月からさんまを獲らなくてもとは思った。漁船の規模ごとに漁獲開始時期の規制はあるものの、競い合うことが高じて、北洋の遠くまで出かけてより早く獲るようになっていた。それでもサンマは食べきれないほどの漁獲量があって国民のお腹を満たしていた。獲り過ぎたものはすぐに冷凍加工に回されサンマの開きや缶詰などの2次加工用に、そして漁や養殖魚の餌に利用される。もう何年も前から中国に搬入されて加工されて逆輸入もされている。秋サケも同じような構造だ。ところが、今年はサンマの漁がさっぱりのようだ。今日のニュースによれば秋サケも同じようなことらしい。三陸沖のイワシ、サバの“バカ獲れ”がぴたっとなくなって20年になる。過剰漁獲、乱獲、魚種交替、水温上昇、さまざまな要因があるだろうけれど、魚種交替以外は人のせいである。邦夫さんの商売もあがったりではないかと心配している。
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