2010年5月17日月曜日

はずれ、スカ


 沖縄が「復帰」して、当事者の佐藤首相が退陣した。そのときの記者会見で、佐藤さんは新聞記者を追い出してひとりテレビカメラに向かってあいさつをした。晴れやかなはずの長期政権の最後を異様な光景にした。記者たちも今よりは骨があった。
 その沖縄復帰が1972年5月15日で、こんにち密約が事実であったことが判明してきた。そして昨日の5月16日には普天間基地を囲む「人間の鎖」ができあがった。雨に打たれながらの人々の映像をみた。前後して平野内閣官房長官は徳之島の“受け容れ派”という住民と接触を始めた。わかっていたこととは言え、政権交代の中味が不十分であること、自民政権と相似型の立場と手法をとることに呆れを通り越して悲しみを覚える。普天間基地の国外、少なくとも県外へという公約は票をとるための「膏薬」に過ぎなかった。方便だったということが判明してきて県民の期待を裏切る。

 民主党の赤松さんはとうとう農水省のお大臣になった。45歳にして当時どんどん右旋回していた社会党の書記長になり政権党に妙におもねった事大主義的態度が印象に残っている。今回の口蹄疫事件については、いちはやくブログ「農業ありんくりん」の濱田さんをはじめ、脅威を知るひとびとが迫真の声をあげていた。すごい事態と思うほか、無力な私には言葉もなかった。民主党が都市型政党であるという私の実感、農村・農業・農民に依拠していないことの本質的なものを感じる。票の取り方の手法、選挙上手を持っているだけだ。政党の幹部であることは赤松さんなりの能力なのだろうが、国の行政の責任者としてはふさわしくないおダイジンであると考えられる。
 もっとも、前のような自公政権に還ってほしいとは少しも思わないが。

1 件のコメント:

ハマタヌ さんのコメント...

口蹄疫に触れて頂いてありがとうございます。今、論陣を張っていて、たぶん私のような「清浄国」をやめて家畜を救えというような人はいないと見えて、大苦戦をしております(笑)。

赤松さん、こんなひでぇ農水大臣いなかったです。強権的で、そのくせ今回のような大チョンボはするし、居直るし、顔は悪代官ヅラだし。
福島さんもここで政権離脱しないと存在意義がなくなりますよ。なんせ辺野古埋め立て案らしいですから。大脱力。もう怒る気せんよ。
しかし、本気でそうなら、現地に行くというのが私の「公約」です。