2010年2月16日火曜日

気を取り直す必要


 見上げれば暗雲としていてむしろリアルだ。予報では雪になるらしい。

 こうもあけすけに「しがみついて」生きていこうという態度に唖然とした。晴れて人生のリセットができると思えるのに。これからをどう生きていこうということが何も語られなかった。いや、逆にどうやって生きていこうと不安を語ってもらってもよかったのだが。人の勝手だが、再雇用制度で職場にただ残る。節目だから思い出を語るのはいいが、その昔話の些細なことにどこまでものめりこんでいく。いつまでたっても、さあ、これからどうするんだという出口に至らない。それで、これからの抱負はと水をむけても話がそらされる。小沢がどうの、鳩山の小遣いがどうのと自分ではどうすることもできないことならいくらでも話がはずむ。何が貧困だ、今の若いもんは選り好みばっかりして、農業でも林業でもなんでもやって生きていこうという気概がないんだ、と絵に描いたような展開、現状認識の欠如。まるで山科けいすけ描く「飲み屋の鳩首談義」。

―――結局は、他人のことを言えない。鏡をみているようですっかり落ち込んでしまった。

 夢も希望もモノをつくることも語らない、どうも私はそういう環境に長く居過ぎたようだ。


 昼休みから帰ってきたら、電話がありましたよと。それで私への直通の電話はないのかと聞かれたとも。あたたた、た。奄美のFさんらしい、いつも大仰だ。どうやって私の職場の番号を知ったのだろう。代表電話に掛けたのだろうなぁ。土曜日に送ったのだが、着いたらしい。Fさんは私から言わせれば“自由人”だ。気を取り直した。

  『お金とモノから解放されるイギリスの知恵』(井形慶子さん、01年12月刊、大和書房)を読み始める。西丸震哉さんは骨折をしたらしい。

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