日曜日に東京湾で貝を採るところを見せてもらうために、船に乗せてもらった。木造の釣船だった。乗って戸木(へき)を触った拍子に、木の細いささくれがひょいと手のひら、指の付け根近くに刺さって入り込んでしまった。細くて小さなささくれでたいしたことはないのだけれども、固い皮膚の中に入り込んで取り出せない。しかし気になるもんだ。家に帰ってきて、針でもって追い出すようにとり出そうとするが、敵もさるもの、くいこんでいて取り出せない。翌日になったら、ここのところが何かの拍子にあたってぴりっと痛い。手はもちろんのこと、顔も洗いにくい。炊事やお茶碗洗いもしにくい。このときのためにと買っておいた刺抜き用のピンセントを思いだした。それをみつけだして試みるがうまくいかない。外科に行ったらというんで、その気になったが、月曜日は忙しくって期を逸した。そこだけが赤くなっている。夜になってみると、刺さったところから少し汁が出ているのに気付いた。我が60兆の細胞のさる部隊が侵入者に対して闘い始めたのではないかと直感した。刺さっている先の方から思い切って、痛いほど押し出してみた。すると、どうだ、出てきたではないか。5ミリほどの黒っぽいささくれが形のままに出てきた。ずっとあった不快な感じがいっぺんに晴れた。一種の免疫力が備わっていると実感した瞬間だった。それで炊事の主夫を続けられている。昨夜はお米が無いので、鍋焼きうどんをつくった。
2012年2月22日水曜日
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