2011年2月15日火曜日

ユゴンくんのこと


 月曜日の朝は慌ただしかった。

 その前日は晴れてよかったが、シホさんのママと韓国のユゴン君が訪ねてきた。前から予定していたことだ。それで家の中を小奇麗に片づけていた。いつもは雑然としたなかに「あるものはある」。それが、今朝は靴からして靴箱から出さなければいけなかった。何もかも引出にしまったりしていたので、あれやこれやホントにあるのか不安だった。

 ユゴン君は二男が韓国に語学留学をしていたときに知り合った友人で、いくつも年上なのだけれども馬が合うみたいで親友のようにしている。どうやら大会社の息子さんというのは本当らしい。日本語ができて、日本が好きなようで、私たちも行ったことのないところを旅している。本人は医者であるらしいが、そういうそぶりは全然みえない。そもそも職業を持つ若い人間が、なんで2週間も日本に滞在できるのかよくわからない。

 息子も学生のときはずっと付き合っていたのだけれども、さすがに今は土日しか相手できない。親しさを測るものかどうかは知らないけれども、ユゴンさんはホテルをとらず、親しい日本人の家に泊まる。それで昔は我が家にも何泊もした。鍵を預けて我が家の住人も出勤あるいは通学に出かけた。今回は、平日は息子の親友のアパートに、土日は息子のところに転がり込んだらしい。

 昨年の息子の結婚式に来てくれて以来の再会だったが、我が家を訪ねてくれたのは3~4年ぶりぐらいだっただろうか。懐かしいから昔泊まった部屋(二男が使っていた部屋)を見せてくれと言われたが、今は物置然として使っているので慌てた。

 腰が軽くて愛想がいいので、中年おばさん殺しのようだ。韓流にはまっているシホさんのママも、ご近所のMさんも、私の姉も「ユゴンくん、ユゴンさん」と言って慕っている。

 もうすぐ同じぐらいの年の人と結婚するらしい。大会社の子息だからさぞかし大仰な結婚式をやるのかと訊いたら、ごく身内でやると言っていた。

 不思議な韓国人ユゴンさんは昨夜の7時のフライトで羽田から帰国すると言っていた。

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