2009年11月24日火曜日

協同してあたる

大手の圧倒的なシェアのもとで、菊水堂のポテトチップスはどこで買えるのか?
普通の消費者は知らない。ところが、何気なく付き合っていた私も知らなかった。どうしても灯台の下は暗い。

なかなか黒字を出せない状況では気心のしれない企業に仲間になってくれというのは忍びないというK理事長の深謀遠慮があった。

規模の小さな企業は大企業の傘下に入るかさもなくば系列化で支配されるかの情勢のなかで、独立と独自性を保ち、なおかつ品質管理や商品開発の社会的期待に沿うには協同してあたろうと志した。とはいってもそう甘くはない環境だ。まして納入先の創業第一世代が去れば規模が小さかった時から共に歩んできたという庇護はなくなる。 切って捨てられる可能性すらある。

態勢を整えたとしたら、事業を構築するにあたって商品開発は、今その同志的身内にこそ求めるべきではないか、これが第一点(これは顧問のYさんが言ったこと、同感)。優れた開発力もしくは技術力をもつ中小規模の企業をこそ共に商品開発をして仲間にいれるべきではないかこの二点。いわば撃って出ること。「アドバイザー」なのだからと急に振られて、ついそう言ってしまった。名ばかりだったのに。

この論議と戦略的選択。これをすぐやろう、ということになった。はて。

あられは嗜好品です、おいしいものを追究していったら、この道にたどりつきましたという精華堂あられ本舗の三代目社長の話を聴き、懇親した。少人数の発表会でも求められればこの話をして、やっていることを伝える、これを積み重ねることの方が確実とも。

それが真骨頂だろうなと実感している。

大量宣伝、大量生産、大量販売したところでいったい何が残る。忙しさ、食い散らかし、どこまでも満たされなさ、資源と心のすさみ。…かもしれない。

*画像右:精華堂の「柿の種」のタネ、左:精華堂の「柿の種」製品、 もちを手でのして、それを静置して自らの重さで三日月型になったものをカットして「柿の種」のタネにする方式の作り方。百社百様のつくり方があるらしい。

0 件のコメント: