2010年6月24日木曜日

SOLO LIVE


 昼休みの散歩から帰ってきたら、昔お付き合いしたお取引先の営業部長と受付のあたりで遭う。会釈で済まそうとしたら「お元気ですか」と問いかけられ、たまたま持っていた『安ければそれでいいのか』(山下惣一編著/コモンズ/01年11月)の表紙で応じる。

 たまたま義兄(姉の夫)の誕生日が今度の月曜日であることを知って、妻殿とデパートで待ち合わせて、かねてより姉に贈りたいと思っていた絹のパジャマと今治タオルをペアで送る手配をした。色違いで上の姉にも送った。そして会場へ急ぐ。夕食をとる暇がなくなった。楽しみにしていた公演だ。

 火曜日に見事な落語を堪能したばかりだが、今宵はSOLO LIVE『松元ヒロの憲法君がやってきた』。
 抱腹絶倒なのだけれども、ペーソスとじわっと温か味が湧いてくる。清々しさ。ザ・ニュースペーパーの結成に参加した人であって、時の権力者・総理のマネをやるが毎年変わるのでやりにくい、「なれたか」と思えば変わるので芸人泣かせだとまた笑いをとる。このたびの菅さんはやりにくいらしい。自民党の方がやりやすかった、政権交代をした民主党は当初やりにくかったらしい、今は政権後退だとこきおろす。報道されるイラクでテロリストの捜索に侵入する米兵、鬼退治の桃太郎、モノゴトというのは突如押し入られたイラク市民の立場、退治された鬼の立場からみたらどうなんだろうと話を持っていく。よく考えたらそうだ。テレビは米兵の立場から報道される、桃太郎は悪い鬼を退治した物語として理解される。でも、どうなんだろうと。‘美しい日本’の安倍晋太郎さんが時代に合わなくなったと憲法を変えようと言った、その日本国憲法の気持ちから考えたらどうなんだろうと。ヒロさんは憲法になりきることができる。井上ひさしさんは「憲法は日本語じゃない」と言う石原慎太郎さんと論争を演じたそうだが、松元ヒロさんの諳んじる日本国憲法は美しい。文字通り崇高であることが表現として理解できるからすばらしい。一段と磨きが入っている。相変わらずの熱演、楽屋を舞台の上に設定してひとりぶっ続けで1時間半。
 松元ヒロさんは、いろいろな立場の人から実力を認められている「知る人ぞ知る」人だ。ソロで、しかもライブでしか見られない。次は紀伊国屋ホールで「松元ヒロ ひとり立ち」がある。チケット発売開始8月5日。3,300円全席指定。9月23日17時開演、9月24日19時開演、9月25日15時開演、9月26日15時開演。

 あれ、いつも一緒のうちの伴侶はいつのまにか寝てしまった。3時には起きるらしい。デンマーク戦はライブで観るそうだ。さて、どうしよう。

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