姑様は岩手県の山間部の出身。三姉妹の真中。父親が結核で早くに亡くなり、女だけの農家であったらしい。実家を継いだ姉夫婦も亡くなっていない。この義母の系統の「いとこ会」にいつからか休みをとって私も「婿殿」として加わり始めた。皆がいかにも「東北の人」という感じのおとなしい人たちで、妻殿の肩に隠れてなんとなく馴染んでいけたらしい。年上のいとこが肝いりとなり本家の屋号を冠して会を立ち上げて10年を重ねた。いとこ会といっても親たちを囲んで、年に一度東北のどこかの温泉宿に一泊して旧交を温める。義父母、叔母夫婦ともに健在で毎回欠かさず出席した。持ち回りで幹事を務め、今年は我が家の番だった。海に面した三陸の今をときめく大きな旅館を会場にした。昨年あたりから、定年退職をした婿さんも二人加わった。婿三人揃ってお酒も進むようになって、これまでとは少し異色の雰囲気になった。姑殿から発言があって、「毎年楽しみにしていたが、歳をとった。誰も欠くことなくここまで来られた。」10年目ということで区切りをつけよう。これからはあなた達だけでホントの「いとこ会」にしてよということになった。
いとこの長男と妹がずいぶん歳が離れているので理由をきいたら、戦争があった。8年間出征していたのだ(シベリア抑留も含めて)。別のいとこはこの催しを随分楽しみにしているという、夫の両親の介護で、このときにしか一泊旅行できないらしいが、そんなそぶりは少しも見えない。みな、それぞれの事情を抱えていて、家庭があって、人生がある。そういういろいろな話を妻殿の身内に見聞きした。いとこさんたちはほとんどみな東京近辺にいるから、さて来年は箱根ででもやろうかという話にはなったが、幹事の引継ぎはなかった・・・。
いとこの長男と妹がずいぶん歳が離れているので理由をきいたら、戦争があった。8年間出征していたのだ(シベリア抑留も含めて)。別のいとこはこの催しを随分楽しみにしているという、夫の両親の介護で、このときにしか一泊旅行できないらしいが、そんなそぶりは少しも見えない。みな、それぞれの事情を抱えていて、家庭があって、人生がある。そういういろいろな話を妻殿の身内に見聞きした。いとこさんたちはほとんどみな東京近辺にいるから、さて来年は箱根ででもやろうかという話にはなったが、幹事の引継ぎはなかった・・・。
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