2010年4月23日金曜日

忘れぬ方法


今日はマフラーをしていった。

三男は我が家で唯一理科系に進んだ。さらにその方面に進んだが、どんな仕事をしているのか知らない。話してもくれないのだが聞いてもわからないだろう。万事慎重な性格である、両方の祖父に似たのではないかと思われる。

金曜日は週刊誌の発刊日でもあるが、我が町内では生ごみバケツを出す日だ。定曜日制だ。中島紀一先生は意味がないとおっしゃるけれど、しないよりはした方がましと、我が家では分別に励んでいる。少しでも循環型に近づければと考えている。

忘れるとまた一週間後なので、妻殿はこれを必ず出さなければと思っている。そして出勤のときに出しましょうと玄関の真中に置いている。事前に白いポリバケツのフタをはめ、置いておく。こうすれば、忘れるはずはないからだ。

しかるに、いざ出勤に及んで妻殿はこれを乗り越えて出て行ってしまったらしい。人生の艱難辛苦を乗り越えたのではない、バケツを乗り越えてしまったので、自分がいやになったと嘆く。さもありなん。それ以来、自信をなくしてしまった。そうはいうものの、日々の生活は続く。それで、金曜日の朝は私がそれを出すことにしている。そもそもゴミ出しは数少ない私の役目だ。金曜日は隔週でびん缶のゴミだ。出すところが違う。出勤前はバタバタだ。

鉄道職員がやっている「指差し確認」を我が家ではよりいっそう励行することにした。それをやっていたのにこの始末なのだが。

夕方、このバケツを引き取りにいくのをときどき忘れかける。いつも、ひとりポツンと我が家のバケツだけが取り残されている。だからこの生ゴミバケツのことを幼いときの長男の愛称で呼んでいる。2歳のころ保育園に預けていた。連れて帰るのはいつも最後、ひとりぽつんと母親の迎えを保母さんと一緒に待っていたからだ。この思い出は、いつも二人で胸がキュンとなる。

三男は、明日忘れてはならないことを大きくメモに書き、明日履いて行く靴の中に立てるように置いている。これはなかなかのアイデアで間違いはない。

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